りこのゆる~いマンガな日々

3月のライオン 1巻 羽海野チカ ネタバレ 画像

一人暮らしの部屋で身支度を整え、

主人公の桐山零が将棋会館へ向かうところから物語は始まる。

将棋会館では中年男性と対局をするのだが

そのぎこちない、会話とも呼べない程の言葉のやりとりの中から

二人が親子関係にあること、桐山が最近急に家を出て一人暮らしをしていることが伺える。

 

対局に勝ち、重苦しい雰囲気のまま将棋会館を出た帰り道

『今夜はカレーですよ 食べに来てね!!』

夕飯のお誘いメールを受信し、川本家へ。

先ほどまでの重苦しい雰囲気から一変

明るく優しい雰囲気の3人に囲まれ、桐山は夕飯をごちそうになる。

 

しかし、明るい食事風景の中でも桐山は

父との対局、父に勝利したことを

まるで父に対して暴力を振るったかのような生々しい感覚としてその手に感じ

体調を崩して食後そのまま倒れるように寝入る。

 

 

 

 

翌日は桐山の高校生活がうかがえるのだが、学校に友人がいない桐山は

担任教師と屋上でお弁当を食べる。

中学卒業の段階ですでにプロ棋士となっていた桐山は

高校には周りより1年遅れて入学していたことも明らかとなる。

 

帰宅後にはポストの前で自称・親友の二海堂が待ち受けていた。

自宅にあがりこまれ、今度の対局時にどのような戦法でくる予定なのか

質問攻めにあったのであった。

 

そして対局当日。

空調のきかない部屋の暑さに体の弱い二海堂は苦しめられるが

「負けたくない」という強い気持ちで勝負に臨み、また桐山もその気持ちに応えるのである。

結果は二海堂の負け・・・。 しかし

強い決意を更に固めるのである。

 

 

 

 

ひなたには憧れの幼馴染がいるのだが

彼の野球の試合当日に手作り弁当を渡そう! という乙女の一大イベント前夜を

何故か目の当たりにしてしまっている桐山。

 

あかりは

「『可愛い』より『うまそー』の方がいいんじゃない?」

とアドバイスするのだが、

そこは恋する乙女・ひなた。 見た目にこだわりたい。

そうこうしているうちに、あかりとひなたは喧嘩になってしまうのだが

結局、当日はあかりの予感が的中。

 

そして試合場面では

すっかり恋する乙女なのだが、結局お弁当は渡せず・・・

帰宅後に、この『苦くて甘くてすっぱい、初恋のおわりのような味』のお弁当をみんなで食べるのでした。

 

 

 

 

ある日、一緒に外出中の桐山と二海堂は、道端で川本家3姉妹と遭遇。

そこでなんと

あかりのストライクゾーンが二海堂であることが判明!

そして

二海堂はじいやにGPSで監視・・・じゃなくて

まるで魔法のように、じいやに常に見守られていることも判明するのである。

 

 

 

 

モモのお迎えを頼まれた桐山。

しかし帰り途中にモモは転んで怪我をしてしまう。

大泣きするモモ。そして桐山は・・・

亡くなった桐山の妹と両親のことを思い出してしまったのであった。

そして、1巻冒頭に登場した父が実の父ではなく、育ての父であること

桐山がその育ての父・幸田の家の子になる瞬間

幸田の実子である香子と歩よりも桐山は将棋の力を付けるのだが

香子・歩、そして父を喰いつくす前に

プロ棋士になって幸田家を出ることを中学卒業前に桐山は決めたのだ。

 

 

~~以下、感想~~

 

さて、どこか影のある少年・零くんの物語ですね。

メインテーマが「将棋」ということで、読み始めるまでは

「将棋って難しそうだし、読んでも内容解るかな?」

と少し抵抗感があったのですが

将棋の対局場面ばかりの漫画、という訳ではなく

プロ棋士である零くんと、彼を取り巻く様々な人物たちの優しい人間物語で

どんな人でも楽しめる漫画だと思いました。

 

あと、個人的には

あかりさんが食材の買い物の際に特売品やお値引品を買っているのを見て

「現実味があって良いな」

と勝手に親近感を覚えたり。

お料理が手抜きされず美味しそうに描かれていることも

この漫画の魅力の1つだと思っています。

 

~次の巻はこちら~