雪花の虎 3巻 東村アキコ ネタバレ 画像 感想
2017/03/25
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栃尾で景虎は初陣を大勝利で収めたが、
それとは対照的に兄・晴景は
風邪をこじらせ臥せる日々。
春日山城の城主である晴景の
この何やら情けない現状に
父・為景の代から長尾家に仕えている家臣達の間には不満が募り、
家臣の一人・黒田秀忠が謀反を起こします。
体調不良で黒田に対抗することの出来ない晴景は
景虎へ文で連絡しました。
景虎は
いくら体が弱くても、城主は晴景。
為景との違いを比べて勝手に癇癪をおこし
謀反を起こすなど言語道断。
「城主である兄上を守るのが虎の役目じゃ！」
と即座に兵の準備をしようとする景虎に対し
実乃の進言を受け、ひとまずは春日山へ戻りました。
そして家臣たちに対して
「もし黒田に続く裏切り者がこの中にいたとして・・・」
と、脅しを掛けるのです。
城に立て籠っている謀反人・黒田は
景虎の想像以上の対応の早さに狼狽し、
自分の行動は越後を思ってのことと言い訳しますが、
景虎は
黒田の行動に賛同していた家臣の安田・山吉を
黒田の介錯役に指名するという徹底ぶりに
黒田は全面降伏し、剃髪して仏門に入るからと
必死に命乞いし、切腹を免れたのでした。
黒田の反乱鎮圧の帰途に
景虎は一人の男を拾います。
食事を貰えれば10人分働くから用心棒にしてくれ、という
強引な申し出がきっかけ。
頭はあまり良くないものの
体が大きく力持ち、
景虎が女と分かっても
忠誠心は変わらないこの男に
「小島弥太郎」と命名。
景虎は2度目の謀反を起こした黒田の討伐に
弥太郎を同行させるのです。
怪力な弥太郎は
大活躍。
ついに黒田を追い詰め
景虎は
容赦なく黒田を切って捨てました。
これは実は景虎にとって初めての人斬り。
その後、一族もすべて滅亡させます。
この問いに実乃は
「根絶やしにして見せしめにせねば、
また同じことをする者が現れます。」
と答えます。
景虎は、おそらく頭では理解しているのでしょうが、
2日間宗謙の離れに籠り
毘沙門像に祈り、過ごすのでした。
景虎の武功＆晴景の国主への不向きさ加減から
国衆たちの間で
景虎に晴景を打たせて国主にさせようという動きが
密かに起こり始めます。
景虎本人の元へも
「何故こうなる・・・」
「虎はただ兄上の為に、
兄上を助ける為に戦った。
なのに何故・・・」
と困惑する景虎に実乃は
しかし、どんな実乃の言葉も今の景虎には納得出来ません。
そんな折
晴景と景虎の噂を聞き心配した姉の綾が
嫁ぎ先から夫と共に春日山城を訪れます。
ちょうど母が体調を崩し臥せっているタイミングでもありました。
女子でありながら武士の道を進もうとしている景虎の将来を案じている母のことを想い
綾は
その願いを聞いた晴景、そして景虎は
綾は母に
「虎は女子に戻りました。虎はもう戦には出ませぬ！」
と母を安心させます。
程なくして、安らかに母は亡くなります。
女子の恰好をしたのは母を安心させるための小さな嘘だと景虎は思っていましたが
綾は、晴景と景虎を戦わせたくない一心で
涙ながらに景虎に本当に女子に戻るようお願いするのでした。
